ENGIは、2018年にKADOKAWA、サミー、ウルトラスーパーピクチャーズの共同出資で設立された日本のアニメ制作会社です。主に3DCG技術を活用したハイブリッドデジタルアニメ制作を得意とし、話題作を次々と生み出しています。
本記事では、ENGIの設立背景から注目作品の制作実績、最新作『メダリスト』の制作情報までを詳しく解説します。アニメファンなら知っておきたい情報満載です。
- ENGIの設立背景やKADOKAWAとの関係性について
- 代表作『宇崎ちゃんは遊びたい!』『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』『メダリスト』の特徴と映像表現
- 3DCG技術やデジタル作画の強み、今後の成長戦略と期待される展開
ENGIの設立背景と企業の特徴
ENGI(エンギ)は、2018年4月4日に設立された日本のアニメ制作会社です。
設立のきっかけは、大手出版社のKADOKAWAが、サミー株式会社やウルトラスーパーピクチャーズと共同で、「デジタル技術を活かした新しいアニメ制作」に挑戦するためでした。
ENGIは、3DCG技術とデジタル作画を融合させた独自の映像表現を得意としており、設立から短期間で注目を集めています。
2018年の設立とKADOKAWAとの関係
ENGIはKADOKAWAグループの一員として設立されました。
KADOKAWAは、ライトノベルや漫画の出版を手掛ける大手企業であり、そのためENGIの制作作品も、KADOKAWA原作のアニメ化が中心です。
- 『宇崎ちゃんは遊びたい!』
- 『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』
- 『メダリスト』
このように、安定した原作供給を背景に、高品質なアニメ制作に専念できるのがENGIの大きな強みとなっています。
ハイブリッドデジタルアニメーションの強み
ENGIの最大の特徴は、デジタル作画と3DCGを組み合わせたハイブリッドデジタルアニメーションです。
この技術では、キャラクターの細やかな表情や感情表現は手描きで描かれ、背景やエフェクト、アクションシーンには3DCGが活用されています。
その結果、手描きの温かみと、CGの滑らかさが絶妙に融合した映像美を実現しています。
制作拠点とスタッフ体制
ENGIは、東京都中野区の本社を拠点に、地方スタジオも展開しています。
- 本社スタジオ(東京都中野区) – メイン制作拠点
- 倉敷スタジオ(岡山県倉敷市) – 地方クリエイターの育成拠点
- 札幌スタジオ(北海道札幌市) – 人材確保と映像技術研究の拠点
また、ENGIは約70名のスタッフを抱えており、特に3DCG技術に強みを持つアニメーターが多く在籍しています。
このように、本社と地方スタジオを活かしてクリエイターの育成と制作の効率化を両立しています。
ENGIの代表的な制作実績
ENGIは、設立からわずか数年で話題作を次々と生み出してきた注目のアニメ制作会社です。
特に、デジタル作画と3DCGの融合を駆使した作品が高く評価されています。
ここでは、ENGIの代表的な制作実績をいくつか紹介します。
『宇崎ちゃんは遊びたい!』(2020年)
ENGIの知名度を一気に高めたのが、2020年放送の『宇崎ちゃんは遊びたい!』です。
元気で少しおせっかいなヒロイン・宇崎ちゃんと、先輩との日常を描くラブコメ作品。
特徴的だったのは、キャラクターの表情の豊かさと、コメディシーンのテンポの良さ。
デジタル作画の柔らかさと、コミカルな動きが絶妙にマッチしていて、見ていてクスッと笑える仕上がりになっています。
『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』(2022年)
2022年放送の『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』では、ENGIの技術力の高さがさらに際立ちました。
ファンタジーとゲームの世界観が融合した作品で、バトルシーンでは3DCGによるダイナミックな演出が話題に。
特に、メカニカルなデザインのロボット戦闘は迫力満点で、3DCGの強みが存分に発揮されています。
一方で、日常パートでは手描きのデジタル作画が多用され、温かみのある雰囲気が表現されています。
『メダリスト』(2025年)
最新作の『メダリスト』は、2025年1月から放送されている注目作です。
フィギュアスケートを題材とし、美しい氷上の演技を表現するために3DCGと手描きの絶妙な融合が用いられています。
氷の反射や衣装の質感、滑らかなスケーティングの表現など、ENGIの映像美が存分に発揮されています。
最新作『メダリスト』の制作と見どころ
『メダリスト』は、ENGIが手掛ける最新作で、2025年1月から放送されています。
フィギュアスケートをテーマに、夢を追う少女とコーチの成長を描く、感動的なスポーツアニメです。
氷上の演技シーンやキャラクターの心情表現が見どころで、映像美と感動のストーリーが高く評価されています。
原作とストーリーの魅力
原作は、つるまいかだ先生による漫画で、「次にくるマンガ大賞2022」で1位を獲得した話題作です。
物語は、フィギュアスケーターとして挫折した青年・明浦路司(あけうら つかさ)が、スケート初心者の少女・結束いのり(ゆいつか いのり)のコーチとなり、二人で夢を追いかける姿を描いています。
「夢を諦めた大人」と「夢を追いかける子ども」という対比が感動的で、スポーツの厳しさと美しさが丁寧に表現されています。
制作スタッフと声優陣
『メダリスト』のアニメ化には、豪華スタッフと実力派声優が集結しています。
- 監督: 山本靖貴(『戦場のヴァルキュリア』監督)
- シリーズ構成・脚本: 花田十輝(『中二病でも恋がしたい!』脚本)
- キャラクターデザイン: 亀山千夏
- 音楽: 林ゆうき
声優陣も見逃せません。ヒロインの結束いのり役には春瀬なつみさん、コーチの明浦路司役には大塚剛央さんが起用され、作品の感動を深めています。
映像美と3DCG技術の融合
ENGIが得意とする3DCG技術とデジタル作画の融合は、『メダリスト』でも存分に発揮されています。
特に、氷上のシーンでは、スケートの滑らかな動きや氷の反射、衣装の細かな動きまでリアルに表現されています。
いのりが初めてジャンプを成功させるシーンでは、氷のきらめきや緊張感まで伝わる美しい演出が印象的です。
『メダリスト』の注目ポイント
- 夢と努力の感動的なストーリー
- 3DCG技術を活かしたリアルな氷上の映像美
- 豪華スタッフ&声優陣の熱演
- スポーツアニメとしての臨場感と感動
『メダリスト』は、ENGIの最新技術とストーリーテリングの両方が存分に活かされた作品です。
次の見出しでは、ENGIの今後の展望と成長戦略について解説します。
ENGIの今後の展望と成長戦略
ENGIは、設立からわずか数年で業界内でも注目される存在となりました。
これまでの成功を土台に、今後どのように成長していくのか、その展望や戦略に注目が集まっています。
ここでは、ENGIのこれからの挑戦について解説します。
新規ジャンルやオリジナル作品への挑戦
これまでENGIの作品は、KADOKAWAの原作作品を中心に制作されてきました。
しかし、2025年放送の『メダリスト』では、講談社原作に挑戦するなど、制作ジャンルを広げています。
さらに、今後はオリジナルアニメの制作にも期待が高まっており、ENGIの映像美と独自の表現技術をフル活用した完全オリジナル作品の発表も期待されています。
技術革新と3DCGのさらなる進化
ENGIは、設立当初からデジタル作画と3DCGの融合に注力してきました。
特に、3DCGの精度向上やモーションキャプチャ技術の導入により、より滑らかでリアルな映像表現が可能になっています。
今後は、さらに次世代のCG技術を取り入れ、スポーツアニメだけでなく、SFやファンタジー作品など、多彩なジャンルに挑戦していくことが予想されます。
地方スタジオの活用とクリエイター育成
ENGIは、東京都中野区の本社だけでなく、岡山県倉敷市と北海道札幌市にもスタジオを展開しています。
これらの地方スタジオは、地域のクリエイター育成を目的としており、若手のアニメーターやCG技術者の発掘・育成に貢献しています。
また、地方スタジオの存在により、制作体制の強化やリモートワークの活用など、柔軟な制作環境を実現しています。
他社とのコラボレーションの拡大
これまでENGIは、KADOKAWA作品を中心に手掛けてきましたが、今後は他の出版社や制作会社とのコラボレーションにも力を入れています。
『メダリスト』のように講談社の作品に挑戦するなど、幅広いジャンルへの進出を続けています。
また、3DCG技術の提供や、特定のシーンの外注制作など、他のアニメ制作会社との共同プロジェクトも今後増加する可能性があります。
ENGIの今後の注目ポイントまとめ
- 新規ジャンルやオリジナル作品への挑戦
- 3DCG技術のさらなる進化と映像美の向上
- 地方スタジオの活用とクリエイター育成
- 他社とのコラボレーション拡大
ENGIは、これからのアニメ業界でさらなる飛躍が期待される制作会社です。
次の見出しでは、これまでの内容を振り返りながら、ENGIの魅力を総まとめします。
まとめ:ENGIの魅力とこれから
ENGIは、3DCG技術とデジタル作画を駆使したハイブリッドアニメーションで、短期間のうちに業界の注目を集める存在となりました。
これまで『宇崎ちゃんは遊びたい!』や『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』など、個性的で話題性の高い作品を数多く手掛けています。
最新作『メダリスト』では、フィギュアスケートの美しい演技を表現するために、3DCGの表現力をさらに進化させ、多くのファンを魅了しています。
ENGIの魅力を振り返る
- 3DCGとデジタル作画の融合による高品質な映像表現
- 幅広いジャンルの作品に挑戦し、柔軟な制作体制を持つ
- 『メダリスト』のように他社原作への挑戦にも積極的
- 地方スタジオを活用したクリエイターの育成と制作力の強化
今後の期待と展望
ENGIは、これまでの技術力を活かしながら、新規ジャンルやオリジナル作品への挑戦を続けています。
また、3DCG技術の進化や、地方スタジオの活用によって、さらに高品質なアニメ作品の制作が期待されています。
今後もENGIの成長と、新たな挑戦に注目していきたいですね。
最後に
ENGIは、デジタル技術と情熱を兼ね備えた、アニメ業界の注目株です。
これからも素晴らしい作品を届けてくれることを楽しみに、一緒に応援していきましょう!
- ENGIは2018年にKADOKAWAなどの共同出資で設立されたアニメ制作会社。
- デジタル作画と3DCGを融合した「ハイブリッドデジタルアニメーション」が特徴。
- 代表作には『宇崎ちゃんは遊びたい!』『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』などがある。
- 最新作『メダリスト』では氷上の美しい映像表現が話題に。
- 3DCG技術を活かした映像美と、原作の感動的な物語を両立。
- 設立当初はKADOKAWA作品が中心だったが、他社原作への挑戦もスタート。
- オリジナル作品の制作や他社とのコラボレーションにも期待が高まる。
- 地方スタジオの設立など、クリエイターの育成にも注力している。
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